「信仰に入る」使徒13:1−12

「この出来事を見た総督は、主の教えに驚嘆して信仰に入った。」(使徒13:12)

○アンテオケ教会には、様々な人がいました。主は様々な器を、自由に、福音宣教という一つの大きな目的のためにあえて用いられました。

○主に用いられるための条件は、ご聖霊のもとに私たちが自由であり、自分自身を主に明け渡し、心を合わせて祈ることです。私たちの力も意志も主に明け渡したときに、ご聖霊が働かれます。しかも、そのご聖霊は、「バルナバとサウロを」宣教師として派遣しなさいと言われました。彼らはそこでもやはり「断食と祈りをして」自分達の思いを明渡し、主の御心を受け止めたのです。

○バルナバとサウロはご聖霊によって送り出されたのでしたが、早速サタンの妨害に出会います。しかし、主に従いご聖霊に頼るならば、勝負は最初から決まっています。私たちはご聖霊によってイエス様を主と告白して救われていますから、そのとき確かにご聖霊を受けたのです。そして、そのご聖霊は、私たちのうちに住まわれ、私たちから離れることはありません。私たちが今、イエス様を主と告白するならば、やはり、今、ご聖霊に新しく満たされ、ご聖霊に支配され、「内なる人は日々新たにされ」るのです(2コリント4:16)。

○この時からサウロはパウロと呼ばれるようになります。イスラエルの初代の王サウルに由来する「サウロ」から、ラテン語で「小さい」「小柄な人」を意味する「パウロ」と名乗ったのです(ピリピ3:7-14)。この謙遜にされたパウロが、小アジアからヨーロッパにまで福音を広め、新約聖書27巻中13通の手紙を書き、神学を体系づけました。こうして異邦人伝道は魔術師との戦いから始まりましたが、ご聖霊に満たされて進み、総督が偽りの魔術から離れて真理のイエス・キリストを信じるようになり、信仰に入る者が増やされていったのです。