「主の聖徒たち」使徒9:31−43

「ルダとサロンに住む人々はみな、アイネヤを見て、主に立ち返った」「このことがヨッパ中に知れ渡り、多くの人々が主を信じた。」(使徒9:35,42)

○今、エルサレムの教会は、回心したパウロをまだ信じられず、自分達の仲間に受け入れようとはしなかったのです。そこにバルナバが登場しました。彼はパウロのために、「彼を引き受けて、使徒たちのところへ連れて行き」、彼について弁護しました。

○ペテロは各地を回って不思議ないやしの業を行います。いやしはしるしです(マルコ16:20)。福音説教とともに主から出された命令です。主も「みことばに伴うしるしをもって、みことばを確かなものと」してくださるのです。そして、そのしるしが指し示しているものは、主イエス様です。ですからペテロは「イエス・キリストがあなたをいやしてくださるのです」と言ってアイネヤをいやしたのです。その結果、「ルダとサロンに住む人々はみな」イエス・キリストによっていやされた「アイネヤを見て、主に立ち返った」のです。

○タビタの出来事で、ペテロはまず「みなの者を外に出し、ひざまずいて祈」りました。主との静かな交わりが「しるし」の中心です。このタビタの蘇生も、イエス様の復活のしるしです。そして、「このことがヨッパ中に知れ渡り、多くの人々が主を信じ」ました。ここでも、このしるしが目指しているところは、人々が主を信じることです。使徒たちと供に働かれ、みことばに伴うしるしをもって、みことばを確かなものとされるのは、主ご自身なのです。

○「主に立ち返ること」「主を信じること」がこの使徒の働きの大きなテーマです(9:35,11:21,14:15,15:19.26:18,26:20)。それが救いです。主に立ち返っていくことが回心です。天の父のもとに帰ることが信仰です。神である主に帰ることを教えるのが「しるし」です。そうして、いろいろな人々が助け合って、主に立ち返る人、主を信じる人が増やされ、主の御体なる教会は形成されていくのです。一人一人が、それぞれの方法で、イエス様に仕え、イエス様を大胆に宣べ伝え、イエス様をあかしし、主に立ち返る人々を迎えて行きましょう。