
2025年6月29日説教「キリストの勝利」黙示録13:1−4
「兄弟たちは、子羊の血と、自分たちの証しのことばのゆえに竜に打ち勝った。彼らは死に至るまでも自分のいのちを惜しまなかった。」(黙12:11)
◯教会は宣教し、新たな信仰者を生み出して行くとき産みの苦しみがあります(コロサイ1:24)。私たちの罪を負われるために来られたキリストを生み出すこと自体が一つの戦いです。世との戦いでもあり、自分自身に対する戦いです。それは、私たちの中にある罪が、イエス様を受け入れることに対して、激しく抵抗するからです。それが、サタンや反キリストの力です(2ヨハネ7、1ヨハネ2:18、22、23)。◯「獣」(黙11:7)は、ダニエルの見た幻(ダニエル7:3-8)の4頭の獣すべてを合わせたほどの力を持ち、全世界を制覇していきます。そして「竜(黙12:3)はこの獣に、自分の力と自分の王座と大きな権威を与え」ました。反キリストである獣と竜の本質は同じです。そして、自ら神となり、人々に自分を礼拝させるのです(2テサロニケ2:4)。
◯ローマにおいて、生前中の皇帝に対する直接的な礼拝は避けられていましたが、死後は神格されて礼拝を受けるようになりました。ところが黙示録が書かれた頃の皇帝ドミティアヌスは、自ら「現人神」「主なる神」と公言していました。パウロは「存在している権威はすべて、神によって立てられている」ので「人はみな、上に立つ権威に従うべきです」(ローマ13:1、2)、ペテロは「人が立てたすべての制度に、主のゆえに従いなさい」(1ペテロ2:13、14)と言っています。しかし、「上に立つ権威」が暴走し、「獣」としての姿を表す場合は、「人に従うより、神に従うべきです」(使徒5:29)。
◯私たちの武器は剣ではありません(マタイ26:52、黙12:11)。私たちは、私たちの証しと伝道の働きによって、この地が福音で満たされ、全世界がイエス様に獲得されて平和が訪れる、と期待すべきです。そのために、「彼らは死に至るまでも自分のいのちを惜しまなかった」(黙示録12:11)ことを覚えておきましょう。まずイエスが、ご自分の苦難の決意をもって地上に遣わされ、私たちを獲得されるために十字架におかかりになったことを信じる信仰によって、私たちもイエス様の勝利に与らせていただきましょう。
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